活動記録>5/16白崎海岸〜根来寺〜粉河寺 歴史散策


■所 感  車窓から堺・泉北臨海工業地帯を見学。高台の紀ノ川SAでは紀ノ川流域を眺めてしばし休憩。その後、水本さんの万葉歌の講義を受けて朗詠、岡田先生の種はなぜ実の中で発芽しないか?との問いを考えているうちに、バスは快調に走り、青く澄んだ海と白い石灰岩コントラストが美しい白崎海洋公園に到着。
岬は、まるで異国の雰囲気。驚きのスポットでした。コバルトブルーの海と白い岩礁はさしずめ「紀伊の国のエーゲ海」です。展望台からは360度の大パノラマが広がり、海風を浴びながら一休み。白亜の岩壁を飛び交うウミネコや、紺碧の紀伊水道をゆっくりと行き交う船を眺めることができました。白崎海岸はその名の通り、岬全体が白い石灰岩。2億5000万年以上も前の古生代ペルム紀の赤道付近の海山で、海洋プレートに乗って1億年ほどかけてユーラシア大陸縁辺部まで運ばれ,海溝で潜り込む際に大小の岩塊にくだけて陸地起源の砂や泥など(浅い海の堆積物)と入り混じったそうです。
地球誕生の神秘に触れる、まさに歴史とロマンを体験できる散策でした。万葉人も愛した風光明媚な海岸美。多くの歌に詠まれてきたことに納得でした。
気持ちを断ち切って次に向かいました。


和歌山県紀の川より和泉へ至る根来街道。その道沿いに広がる根来の里には、平安時代末期に
高野真言宗より分派した新義真言宗の総本山、根来寺の伽藍が広がっていました。本堂の大伝法堂には、巨大仏が三体、国宝に指定されています。「大塔」の組物部分は吸い込まれそうになるほど幾何学的で美く、見とれました。光明殿は左甚五郎作(伝)」とされる大黒様がいたり、豪華な衝立があったりと、なかなか風情がありました。
粉河寺の中門も本堂も壮大でした。何もかもが大きい広い。……これが、根来寺粉河寺の印象です。歴史の荒波と時空を越えて、今でも立派な姿を誇っていました。
蓮から出てくる手水舎の水。「お留め張り」と呼ばれる天井の貼り絵、中門にあった象の彫り物、龍宮造りの門、家紋入りの手桶など印象深いです。
3か所の庭園比べもできました。根来寺光明殿の庭園は、枯山水の庭の奥に「池泉式蓬莱庭園」という池の部分の2パターンが特色。粉河枯山水庭園は勇壮な石組みで、ソテツと巨石の見事な枯山水。十禅律院の「洗心庭」は、和泉山脈の借景が特色でした。立派な伽藍や、構造のユニークな建築物をゆったり眺めて、お寺にまつわる歴史を感じ自然に触れて、広々とした境内を散策しながら時を過ごすのにぴったりの1日でした。もし覚鑁(かくばん)上人が登場しなかったら、今日のそら組はなかったなんて思った人は?。案内のお坊さん人気がありました。
帰り道に大きな楠のご神木があり、触れるとパワーがいただけたようで、皆さん嬉しそうでした。